骨粗しょう症の治療の重要性
−骨粗しょう症とは？
骨粗鬆症とは、骨の量が減り骨の強度が低下し、骨折しやすくなる病気です。日本には約1,000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴いさらに増加していくと考えられます。
症 状
骨粗しょう症になっても痛みはないのが普通ですが、転倒などのはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じやすいのは、背骨（脊椎の圧迫骨折）、手首の骨（橈骨遠位端骨折）、太ももの付け根の骨（大腿骨頚部骨折）などです。骨折が生じると、強い痛みがあり動けなくなります。また、背中や腰の圧迫骨折などにより、丸くなったり曲がったりして歩行が困難になってきます。
原 因
骨は、古い骨を吸収して新たな骨を作り出す作業を繰り返しています。骨粗しょう症は、このバランスが崩れることで起こり、骨の吸収が形成より盛んになると骨がスカスカになってきます。主に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化、生活習慣と関わりが深いと考えられています。
−骨粗しょう症の診断と治療について
診 断
Ｘ線（レントゲン）検査と骨密度測定で診断します。骨密度を測定するための、デキサ法（2重エネルギーX線吸収法）、超音波法、MD法、CT法といった詳しい検査があります。
治 療
患者さんの状態に合わせて内服薬や注射などによる治療を行います。骨折した場合は、それに応じた手術やギプスによる治療が必要です。
−骨粗しょう症は予防が大切な病気です
転ばないように注意する
牛乳などのカルシウムを 十分にとる
魚などのビタミンD、納豆・海草などのビタミンK、リン、マグネシウムをとる
適量のタンパク質をとる
禁煙し、アルコールは控えめにする
適度な運動と日光浴をする
閉経後の女性には、整形外科医の定期的な検診をお勧めします。
